慶應付属3中学合格への方法論(下準備編)

【Road to Keio #2-1】「面接」の対策はできるだけ早い段階でしておこう!(出願期にやるのでは遅すぎる。)

photo_【Road to Keio #2-1】「面接」の返答もまずはじめに用意してしまおう。

たくと
たくと
はじめまして、そうでない方は改めまして。

このブログは、慶應付属中専門の塾講師・家庭教師をしているたくと( @tact_roadtokeio ) がお送りしております。

さて、前回の記事まで数回にわたり、慶應を志望するのであれば何よりもまず初めに「入学志願書」を書こう、というテーマで書いてきました。

なぜいきなり入学志願書を書くのが有効なのかについてはこちらの記事(↓)に書いているので、もしまだ読まれていない場合はまず読んでみて下さい。今回もこの記事の内容が前提になっています。

要約すると、

  1. 「成績が上がったら慶應を目指す」という段階的スタンスは合格を著しく遠ざけてしまうということ。
  2. なぜなら上位校と中堅・下位校で「学び方」に相反するほどの違いがあるから。
  3. だから、段階的にではなく「はじめから慶應を明確に目指すこと」が大事ということ

そしてこの「はじめから慶應を明確に目指す」ためにまず取るべき具体的な行動として、

  1. 入学志願書」を何よりもまず初めに書く。
  2. 面接」の返答もはじめに用意する。
  3. 過去問」を利用することでやるべきことを明確にする。

の3つがある、という内容です。

そこで今回からは、2つ目の「『面接』の返答もはじめに用意する。」をテーマに数回に渡って書いていこうと思います。慶應志望の方はぜひ読んでみて下さいね。

はじめから明確に慶應を目指すためのやるべきこと② – 「面接」の返答もまずはじめに用意してしまおう。

「はじめから明確に慶應を目指すためにやるべきこと」、その2つ目は「面接』の返答をまずはじめに用意してしまう。」ということです。

具体的には、慶應中等部慶應普通部慶應湘南藤沢中等部の過去の面接内容すべてに対して、お子さん・親御さん両方の返答を作るという作業をやります。

「まずは勉強を始めることが大事なんじゃないですか?」、そんなふうに思う方も多いかもしれません。

でも、全然そんなことはないんです。むしろこの作業は早ければ早いほど意味があるんです。できれば受験勉強に着手する前の段階でやっておきたいくらいです。(僕が指導する生徒さんには指導はじめの段階でやるようにしています。)

なぜなら、この作業は1つ目の「『入学志願書』を何よりもまずはじめに書く。」と同様に、お子さんの中に「僕は(私は)慶應を目指すんだ!」という明確な意思を芽生えさせる役割を担ってくれるからです

中学受験を目指すお子さんの多くは、塾や親御さんに少し流されているような感覚で勉強をしている子が多いのが実状です。中学受験のために初めは意欲を持って塾に行っていたのに、いつの間にか「とりあえず」塾に行っている、そんな感覚になってしまっている子が多いんです。そういった子も、直前期が近づいてくると急に本腰を入れ始めたりしますが、それだとすでに手遅れになっていることが多々あります。

そういった「少し流されているような状態」に自然と陥ってしまうのを回避し、はじめから明確な意思をもってゴールを目指すために、前回まで書いた「入学志願書」と今回から書いていく「面接」を早い段階で(できれば受験勉強に着手する前段階で)利用していくことが大事なんです。

面接対策を早い段階することで得られる3つのメリット。

では、面接の対策を早い段階で考えることにはどんな具体的メリットがあるのでしょうか?

これは、大きく分けて3つのメリットがあります。(しかも、入学志願書よりもより大きなメリットがあるんです。)

①「慶應が求めている人物像」を知ることができる。

面接対策を早めにすることのメリットの中で、もっとも大きいのは「慶應が求めている人物像を知ることができる」ということです。

慶應中等部慶應普通部慶應湘南藤沢中等部は、入学試験においてすべて面接を行っています。そしてそこで問われる内容は、各校ごとで異なっており、学校ごとの特色があります。

これは裏を返せば、面接の質問内容にその学校が求めている生徒像が如実に表れているということです。

その求めている人物像を早い段階で知ることは、これからどんなスタンスで学習や生活をしていくべきかの明確な指針となります。それはこれから始まる長い受験勉強において、進むべき方向を教えてくれるコンパスを手に入れることと同義なわけです。多くの受験生を大海を漂う木の枝のような状況に陥らせてしまう大手塾のスタンスから、一歩抜け出すためのはじめの大きなステップになるんです。

このことが、面接対策を早期に行う最も大きいメリットであり、入学志願書対策では得られないメリットです。

②自分や家族と向き合うことで「大人化」を進めることができる。

面接対策を早めるやることのメリットの2つ目は、お子さんの「大人化」を進められるということです。

面接の内容は慶應中等部・慶應普通部・慶應湘南藤沢中等部で異なりますが、大雑把に分けると「自分に関すること」、「家族に関すること」、「将来に関すること」の3つに関する質問が多くなっています。

自分に関すること」の質問への自分なりの答えを考える作業は、自分と向き合い、自分の良い面と改善すべき面を把握し、それらの面とどう付き合っていくかを真剣に考える機会になります。

家族に関すること」の質問への自分なりの答えを考える作業は、自分以外の家族がどんなことをしてくれているのかを知り、自分一人で今の生活が成り立っていないことを理解する機会になります。慶應義塾が大切にしている「人間交際(じんかんこうさい)」という考え方も、この作業を通して理解することができるようになります。

将来に関すること」の質問への自分なりの答えを考える作業は、曖昧だった目標をより具体的にイメージし、それを実現するために具体的にはどういう進み方をしていくのかを真剣に考える機会になります。

この3つの機会は、「子供」だったお子さんが「大人」へと変化するためにかなり意味のあるものです

そしてこの3つの機会は、普通に小学校生活を送っていてはなかなか得られない類のものです。慶應付属3中学を目指し、そのための面接対策を早い段階で着手することで、この3つの機会を早い段階で得られるわけです。

このことが、早めに面接対策をやることの2つ目のメリット「大人化」の促進です。

③「先手型」に移行できる。

そして3つ目のメリットは、入学志願書対策と同様に「後手後手を回避して先手型に移行できる」ということです。

(なので、この章は入学志願書のときに書いたものとほぼ同じになります。)

よく「先手必勝」なんて言葉を聞きますが、個人的にはこれはちょっと違うと思っていて、「先手多勝、後手必敗」の方が正しいなと思っています。いつも早めに準備しておく先手先手な行動は結果を生みやすい、逆にいつも時間に急かされて後手後手に行動すると必ずと言っていいほど満足な結果を得られない、ということです。

実は慶應志望の生徒さんを指導していて、合格しやすい子とそうでない子の大きな違いの一つとして「先手型」と「後手型」というのがあると感じています。物事を先手先手でやる子は合格しやすく、後手後手にする子はいい結果になりにくい。ま、当たり前なことではあります。

でも、特筆すべきなのは、その「先手型」か「後手型」かの違いは、親御さんの行動パターンとほぼ一致しているという点です。特に感じるのは、小6の出願期あたりから慌てるように志望理由を考えたり、面接の対策をバタバタ考える親御さんのお子さんは、いろんなことを後回しにする傾向が強いということです。(あくまで個人的な感覚ではありますが。)

なので、かなり早い段階で面接対策をしたり、入学志願書対策をすることは、親御さんからお子さんへ「これから受験に一緒に向かっていくけど、先手型でいこう!」というメッセージを行動を通して伝える作業になるわけです。そしてこの作業を先生と共有することで(チェックをお願いしてもいいかと思います)、受験にかかわる3者全員の共通意識も高まるわけです。こうやって、お子さんの「先手型」化を進められるわけです。

これが、3つ目のメリットです。

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こんな風に、面接対策を早い段階で行うことは、今後の勉強の質(そしてそれだけでなく生活の質)にかなりポジティブな影響を与えてくれます。「受験勉強」云々の話にとどまらず、お子さんの成長という側面でもかなりの影響を与えてくれるわけです。

だから、できるだけ早い段階でこの作業をやることを強くオススメします。

次回から慶應付属3中学の学校ごとの「面接」対策を考えていきましょう。

というわけで、今回はこのあたりにして、次回から慶應中等部慶應普通部慶應湘南藤沢中等部それぞれの面接について見ていきたいと思います。

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ではでは、ご覧くださってありがとうございました。

また次回、お会いしましょう。