【Road to Keio #2-3】「慶應普通部」の面接について知ろう。(面接対策は直前期では遅すぎる。)

さて、前々回の記事で、はじめから慶應付属3中学を明確に目指すための具体的な行動として「面接の対策を早い段階でやりましょう。」という話をしました。(前々回の記事はこちら↓。)

【Road to Keio #2-1】「面接」の対策はできるだけ早い段階でしておこう！(出願期にやるのでは遅すぎる。)慶應中等部・慶應普通部・慶應湘南藤沢中等部の合格に必要不可欠な「早い段階での面接対策」について書いています。...

そして、前回は慶應中等部の面接について見てみました。(前回の記事はこちら↓。)

【Road to Keio #2-2】「慶應中等部」の面接を知る。(面接対策は直前期ではなく早い段階で。) さて、前回の記事で、はじめから慶應付属3中学を明確に目指すための具体的な行動として「面接の対策を早い段階でやりましょう。」とい...

慶應普通部の概要、そして実際に質問される内容を通して、慶應普通部がどんな受験生を求めているのかを把握していきましょう。

慶應普通部の面接は、慶應中等部・慶應湘南藤沢中等部を志望する方にとってもかなり学びがあるので、慶應付属3中学を志望している方はぜひ読んでみて下さいね！

慶應普通部の面接概要。

さて、これから慶應普通部の面接について見ていくのですが、でもその前に、念のため慶應普通部の入学試験のシステムについて少しだけ確認しておきましょう。

慶應普通部は、慶應中等部とちがって1次・2次に分かれておらず、1日の中で筆記試験(算国理社)・面接・体育実技すべてが行われます。

なので、筆記試験に受かった後で面接対策をするということができないわけです。筆記試験の日に合わせて、面接の対策も万全にしておかなくてはならないんですね。

おそらく大半の方は、直前期は面接対策に時間を費やしている余裕はないので、面接対策を後回しにしていると、大した準備ができていない状態で面接に臨まなくてはならなくなるわけです。慶應普通部を目指すのであれば、この事態は絶対避けたいところです。

そういう意味でも、早い段階で面接対策をしたいわけです。

さて、ではここから本題に。慶應普通部の面接について見ていきましょう。

まずは面接の概要から押さえましょう。

面接形態

・受験生のみの面接

慶應中等部とは異なり、受験生本人のみの面接になります。

面接時間

・約5～10分

面接官が3人おり、各面接官から1～3分ほど質問を受けます

倍率

・慶應普通部は筆記試験と面接が同日に行われるため、面接による倍率は不明です。

服装

・軽い運動ができる服装。

ブレザーを着ていくイメージが強いですが、慶應普通部は軽い運動ができる服装がマストです。

なぜかというと、慶應普通部は筆記試験・面接・体育実技が同日にあります。そして体育実技用のトレーニングウエアは不要であるため、服装としてはブレザー等でなく軽い運動ができるような服装を着ていく必要があるからです。

慶應普通部側から服装に関するアナウンスが2つほどあるので、その抜粋を下に載せておきます。

“軽い運動ができる服装で、運動靴をはいておいでください。”

(慶應普通部「2020年度募集要項」より。)

“トレーニングウエア等は必要ありません。”

(慶應普通部「2020年度募集要項」より。)

じゃあ具体的にどんな服を着ればいいの？と思うかと思いますが、これは8年ほど前に慶應普通部からアナウンスがあったので、それが参考になります。

“上着はブレザー等不要。暖かいコートとフリース・セーターなどで結構です。”

(慶應普通部「2013年学校案内」より。)

このため、セーターやフリースを着ていくのが良いかと思います。

慶應普通部の面接の特徴。

さて、そんな慶應普通部の面接ですが、どんな特徴があるのでしょうか？
慶應中等部や慶應湘南藤沢中等部とどんな違いがあるんでしょうか？

これはいたってシンプルで、質問される内容自体にかなり大きな特徴(違い)があります。

具体的には、「知性を問う質問」と「『人間交際』に関する質問」の2つが多いんです。これが慶應普通部の面接の特徴と言えます。

特徴①：「知性を問う質問」が多い。

慶應普通部の面接は、一般的な面接で問われるような内容だけでなく「知性を問う質問」が多いのが特徴です。

例えば、「100年後の日本はどのようになっていると思いますか？」「日本を変えるとしたら具体的に何をしますか？」といった質問です。

これは知識を問う質問ではなく、これまでたくさん学んできた過程でどれだけ自分の頭で物事をたくさん考えてきたかを問う質問なんです。日常の学習の中にどれだけ「思考」のための時間を取り入れてこれたかがキーになります。

慶應普通部の面接はこういった質問が多いので、慶應普通部を志望する人はやみくもに勢いに任せて勉強をしてしまうのではなく、できるだけ早い段階で面接でどういったことが問われるのかをしっかりと把握しておき、「思考」する時間を大切にしながら学んでいく必要があります。そうやって、答えのない質問にも自分なりの考察を答えるようにしておく必要があります。

特徴②：「『人間交際』に関する質問」が多い。

慶應普通部の面接の二つ目の特徴は、「人間交際」に関する質問が多いということです。(「にんげんこうさい」ではなく「じんかんこうさい」と読みます。)

「人間交際」については以下の記事に詳しく書いているので、もしまだ読んでいない場合はぜひ読んでみて下さい。

2つのキーワードで知る「慶應普通部」。【面接・入学志願書対策にもなります】 いきなりですが、 「慶應普通部の『普通』の意味、分かりますか？」 もしちゃんと答えられそうでしたら、おそらくこの記事は...

要は「人間交際」とは、今でいう「社会」のことです。

そして慶應普通部はこの「人間交際」という考え方が非常に重視されているため、面接でも「人間交際」=「社会」についての質問が多いんです。

といっても、漠然と「社会」について質問されるわけではなく、小学生がこれまで触れてきた社会である「家族」、「友人」、「小学校」に関する質問が大半を占めています。(具体的な内容は次の章に書いています。)

慶應普通部を目指すのであれば、この「人間交際」に関する質問に対してただ単に返答を考える作業をするのではなく、自分の身近な社会である「家族」「友人」「小学校」という存在に少し想いを馳せ、いかにそれらに支えられているのかを知り、自分一人では存在しえないことに気づくという作業をする必要があります。

慶應普通部が求めているのは、この作業によって得られる「大人」としての自覚をもった受験生なんです。

ただ単にひたすら勉強して、頭が良くなって、自分はすごいと思いあがっているような1人称な「子供」ではなく、自分という存在が他者の存在抜きには考えられない(それがすなわち「社会」=「人間交際」)と気付くことのできている「大人」になりつつある受験生、それを慶應普通部は求めているわけです。

なので、この「『人間交際』に関する質問」を通して、まだまだ幼い「小学生」から人間交際に思いを巡らせられる「大人」へと変化していきたいところです。

慶應普通部の面接の質問内容。

と、ながなが書きましたが、そろそろもっと具体的な内容に入っていきましょう。

おそらく慶應普通部志望の方が知りたいであろう、実際の質問内容について最後に書いておきます。これまで指導してきた生徒さんからヒアリングした内容です。面接内容のすべてを網羅できているわけではないので、情報が入り次第更新していきます。

慶應普通部の面接の質問内容は、5つのカテゴリーに分けることができます。

1. 受験生本人に関する質問
2. 将来に関する質問
3. 受験に関する質問
4. 知性を問う質問
5. 人間交際に関する質問

各カテゴリーそれぞれの具体的な質問内容を以下に書きましたので、最後に目を通してみて下さいね。

1. 受験生本人に関する質問

2. 将来に関する質問

3. 受験に関する質問

4. 知性を問う質問

5. 人間交際に関する質問

　

慶應普通部の面接対策に役立つ書籍

声の教育社「親子でみる中学受験面接ブック」の一択

おそらくネット上の情報だけで面接対策をすることに少し不安を感じる方もいるかと思うので、そういった場合は面接対策の本を早めに手元に置き、空いている時間にちょこちょこ読んで不安を解消しておくことをオススメします。

とはいえ、中学受験用の面接対策本で慶應普通部に対応しているものは少ないので、オススメできるのは声の教育社の面接対策本一択な気がします。

首都圏版 親子でみる中学受験面接ブック

とはいえ、この本は慶應中等部の面接に関してはしっかり載っていますが、慶應普通部に関しては中等部より若干劣る気がします。でも面接のマナーなどに関してはかなりしっかり学べるので、先手型で準備しておきたい方にはオススメです。

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というわけで、今回はこのあたりで。

次回は慶應湘南藤沢中等部の面接について見ていきたいと思います。

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ではでは、ご覧くださってありがとうございました。

また次回、お会いしましょう。